はじめて頭を剃ったときの自分と重ね合わせて少し懐かしい気分になります。
私の場合は、周囲の目を慣れさせるためと頭皮への刺激を考慮し、
つるつるに剃り上げる2週間ほど前に一度床屋で五厘刈り (1 ミリ) に刈ってもらっていました。
2週間の間に丸坊主姿の自分にもすっかり見慣れたし、頭皮もなるべく日に当たるようにしていたので、
そこからつるつるに剃り上げてもそんなに違和感はないだろうし、頭皮も充分に強くなってるだろうと思っていたんです。
が、はじめてのシェイブドヘッドの衝撃はその予想を思いっきり裏切るものでした。
はじめてシェイブドヘッドにした暁には、剃りたてほやほやの頭を両手でガシッとつかみ、
思う存分撫でまわしてその感触の心地良さに浸ろう!と思っていましたが、
実際には、指一本でピタっ...と触ってみるだけで
ゾクゾクゾクっ!!!
という、気持ち良いような悪いような、なんとも表現できない感覚が全身を駆け抜けるという....。
もちろん頭皮も、他の体の部位の皮膚同様触覚を有する器官ですが、これまでの半生、
その触覚器官は髪の毛というジャングルに覆いかぶされ、直接機能することがなかったのです。
成人してはじめてその機能が発揮されるとなると、
はじめてのときにはどうしても異常なほど敏感になってしまうというのは頷ける話。
だってそれまでの私の人生でいうと、
「頭皮が何か触れるのを感じる」という概念は全くの未知の世界だったわけですからね。
その日は、赤々と立派にカミソリ負けした頭皮に乳液を塗り込むにも、
指先でチョンチョンとつけてそぉーっと伸ばし。
その後、触っていたのを指先から手のひらに換え、片手から両手へと面積を拡げて...
と徐々に「触れられる」ことを頭皮に慣れさせてゆき。
帽子を被ってみたらどんな感触なんだろう、タオルを巻いてみたら?なども試してみたり。
そんな試行錯誤を夜な夜な重ね、
当然寝る時の枕が頭皮に触れるのもなんだか変な感じなわけでもあり、
枕に頭を載せる角度もあーだこーだとベッドの上で色々模索しているうちに、
明け方近くになってようやくいつのまにか眠りに落ちることができたというのが、
私のシェイブドヘッドデビューの夜だったのでした。ふぅ。
今でこそ頭をつかんだり、ぺたぺたぱちぱち叩いても全然平気になってしまいましたが、
あの時の独特の頭皮の感覚は二度と味わうことはないんだなぁと思うと、
少し寂しいような気がします。
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